ピックルボールのパドルを選ぶにあたっては重量と形状も意識する必要があります。自分の体格やプレイスタイルに合わないパドルを選んでしまうと、上達が遅れるだけでなく疲労や怪我のリスクも高まります。
軽量モデル(220g以下)は女性や年配の方に適し、標準モデル(220〜235g)は最もバランスが良く男性の初心者におすすめです。そして重量モデル(235g以上)はパワー重視の方に向いています。形状については標準的な長方形が扱いやすく、ワイドボディはミスを減らしたい初心者に最適です。
さらに、将来的に公式大会への参加を考えている場合はアメリカピックルボール協会の公認パドルを選ぶことが重要です。本記事では、これらの基礎知識から公式規格まで、初心者が知っておくべきパドル選びのポイントを分かりやすく解説します。適切なパドルを選んで、ピックルボールをより楽しく効果的に上達させましょう。
初心者が知っておくべきパドルの重量と形状

パドルの重量と特徴
初心者にとってパドルの重量と形状は扱いやすさに直結する重要な要素です。以下を参考に自身にあったパドルの重量と形状を見つけてください。
軽量モデル(約220g以下)
- メリット:腕への負担が少なく、長時間プレイしても疲れにくい
- 向いている人:女性全般、体格の小さい男性、年配の方、ジュニア
- デメリット:パワーを出しにくい
標準モデル(約220〜235g)
- メリット:バランスが良く、コントロールとパワーの両立が可能
- 向いている人:一般的な体格の男性、テニス経験のある女性
- 特徴:最も汎用性が高く、初心者に最もおすすめ
重量モデル(約235g以上)
- メリット:パワーが出しやすく、強いショットが打てる
- 向いている人:体格の良い男性、テニス経験者、パワー重視の方
- デメリット:振り回しが難しく、重量があるため疲れやすい
パドルの形状と特徴
パドルの形状もショットに関わるため重要な選択ポイントです。
標準的な長方形
最もオーソドックスで扱いやすい形状です。バランスが良く様々なショットに対応でき基本技術の習得に適しているため初心者におすすめです。
スリム(細長い形状)
長さがありリーチが長いのが特徴です。届きにくいボールに対応できるメリットがある一方で、操作が難しくコントロールに技術が必要なため初心者には不向きです。
ワイドボディ
打球面が広くヘッドが大きいのが特徴です。ミスが少なくなりボールに当たる確率が高まるため、ボールコントロールが容易になります。初心者にとって打球面の広さは大きなメリットとなるでしょう。
ピックルボールパドルの公式規格とルール

パドルの基本構造を理解したところで、次はアメリカピックルボール協会が定める公式規格とルールを見ていきましょう。この規則は公式大会での使用基準となるだけでなく安全性や公平性を確保するためにも重要な役割を果たしています。
パドルのサイズと形状の公式規定
パドルのサイズと形状には明確な規定があります。以下でそれぞれ解説しますので、大会に参加を想定している場合はしっかり抑えておきましょう。
全長と幅の制限
パドルの長さと幅を合わせた合計が60.96cm(24インチ)を超えてはならないという規定があります。長さに制限はありませんが幅との合計が上記の制限内に収まる必要があります。パドル形状ごとのサイズ例は以下の通りです。
- 標準的なパドル:長さ約40.6cm × 幅約20.3cm
- スリム:長さ約43.2cm × 幅約17.8cm
- ワイドボディ:長さ約38.1cm × 幅約22.9cm
素材に関する規則と制限
パドルの素材についても認められている素材と禁止されている素材があります。
認められている素材
- 木材
- 複合材料(グラファイト、カーボンファイバー、ファイバーグラスなど)
- ポリマー材料
- アルミニウム(コア材として)
禁止されている素材と加工
- 金属製のフェイス(打球面)
- 摩擦を増加させる特殊コーティング
- 反発力を不自然に高める素材
- 電子デバイスや機械的な部品を含むもの
重量と厚みの基準
パドルのフェイス面やエッジガードの厚みについては基準が設けられています。その一方重量については基準は特にありません。
重量の規定
公式ルールではパドルの重量に上限は設けられていません。市場で最も一般的な重量帯は約200g〜240gとなっています。
フェイス面の厚みの制限
パドルの厚みは最大3.8cm(1.5インチ)を超えてはならないと規定されています。一般的な厚みは1.3cm〜1.9cmです。
エッジガードの規定
エッジガードの厚みは0.64cmを超えてはならず、パドルのフェイスから1.27cm以上はみ出してはならないと定められています。
これらの規定はパドルの性能を一定の範囲内に保ち公平な競技環境を確保するために設けられています。
アメリカピックルボール協会公認パドルとは
アメリカピックルボール協会は公式大会で使用可能なパドルを認定する制度を設けています。この認定はパドルの品質と規格適合性を保証するものです。
公認パドルの条件
- 協会が定めるすべての規格とルールに適合していること
- 反発力テスト(ボールの飛び方)に合格していること
- 音量テスト(打球音の大きさ)に合格していること
公認パドルの確認方法
- アメリカピックルボール協会の「Approved Paddle List」で確認できます
- 公認パドルには通常USA Pickleballの認証マークが表示されています
公認パドルを選ぶメリット
- 将来的に大会に参加する可能性がある場合、公認パドルを選んでおくと安心です
- 品質と安全性が保証されています
- 規格に適合した適切な性能が期待できます
初心者の方でも将来的な大会参加を視野に入れるなら最初から公認パドルを選ぶことをお勧めします。ただし純粋に楽しむことが目的であれば公認でないパドルでも問題ありません。
まとめ
ピックルボールパドル選びにおいて、重量と形状は気にしておくべき重要な要素です。
軽量モデルは疲れにくく長時間プレイに適し、中量モデルはバランスが良く初心者に最もおすすめです。形状では標準的な長方形が扱いやすく、ワイドボディはミスを減らしたい初心者に適しています。将来的に大会参加を考えている場合は、アメリカピックルボール協会の公認パドルを選ぶことで規格適合性と品質が保証されます。
パドル選びは個人の体格や目標に大きく左右されるため、じっくり時間をかけて自分に最適な一本を見つけてください!
※本記事の内容はアメリカピックルボール協会のサイトの内容やルールを参考にして構成しています。