ピックルボールの試合で、「今のボールはイン?」「このプレーは違反じゃない?」と判定に迷った経験はありませんか?特にセルフジャッジで行うことが多いピックルボールでは、ライン際の判定や違反行為を正確に理解することが勝敗を分け、トラブルを防ぐ鍵となります。
この記事では試合で迷わないためのライン判定やフォルト、審判制度までを公式ルールに沿って詳しく解説します。この記事を読めば、以下の点が明確になります。
- インかアウトかの正確な判定基準がわかる
- どのような行為が違反(フォルト)になるかがわかる
- セルフジャッジでの不要なトラブルを避けられる
- 審判がいる公式戦での振る舞いがわかる
- ピックルボールへの理解が深まり、もっとプレーが楽しくなる
自信を持ってプレーし相手と気持ちよく試合をするためにも、ぜひ最後までご覧ください。
ピックルボールの主なフォルトとラインコールについて

ピックルボールの試合を公正に進める上でどのような行為がフォルトになるのかを把握することは大事です。そしてラインコール(ボールがラインのインかアウトかを判断し、コールする行為)についても知っておきましょう。ここではすべてのプレイヤーが知っておくべき判定の基準と責任について解説します。
まずはコレを覚えよう!代表的なフォルトの種類
フォルトには様々な種類がありますが、ここでは試合で特に頻繁に起こる代表的なものを場面別に紹介します。
【サーブ時の主なフォルト】
- フットフォルト: サーブを打つ瞬間にベースラインを踏んだり、コートの中に入ったりする。
- 不正なサーブ: 腰より上の位置でサーブをする、手からボールを離す前に打つなど定められたサーブの規定に違反する。
- サーブミス: サーブが対角線上にある相手コートのサービスエリア外におちる。
【ノンボレーゾーンでの主なフォルト】
- ボレー時の侵入: ボールをノーバウンドで打つ「ボレー」をする際に、足がノンボレーゾーンのラインに触れている、またはゾーンの中に入っている。
- ボレー後の侵入: ボレーを打った後の足がゾーンに入ったりラインに触れたりする。ボレーが完了するまではゾーンに入ってはいけません。
【ラリー中の主なフォルト】
- ツーバウンド: ボールが自分のコートで2回バウンドしてから打ってしまう。
- ネット接触: ラリー中に体や着衣、パドルがネットやネットポストに触れてしまう。
- ボールとの接触: ボールがプレイヤーの身体や着衣に触れてしまう(パドルと接触している指や手のひらは除く)。
ボールがラインに触れたら「イン」が原則
ボールがラインに少しでも触れていれば「イン」と判定されます。これがピックルボールにおける判定の大原則です。ピックルボールではライン自体がコートの一部と見なされるため、ボールの外側の縁がラインの外側の縁にほんのわずかでもかかっていれば「イン」となります。
この「ラインに触れたらイン」という大原則は、セルフジャッジでも審判付きの試合でも変わりません。まずはこの基本をしっかりと頭に入れておきましょう。
誰がコールする?判定の優先順位と責任
では、そのラインコールは誰が行うべきなのでしょうか。原則として判定の責任は「ボールが着地した側のコートのプレイヤー」にあります。つまり、自分のコートに来たボールの判定は自分たちの役割なのです。反対に相手コートに入ったボールに対して、こちら側からコールするのはマナー違反となりますので注意しましょう。
【ダブルスの場合】
ダブルスでパートナーとイン・アウトの意見が食い違った場合は、「イン」の判定が優先されます。一方が「イン」、もう一方が「アウト」と思った場合は確信を持ってアウトとは言えない状況と判断され、プレーは続行されます。
見えなかった・判断に迷った場合のルール
ラリーの最中や体の陰になってしまい、ボールの着地点がはっきりと見えないことも少なくありません。もしインかアウトかの判断に確信が持てない場合はそのボールは「イン」とみなし、相手に有利な判定を下すのがルールです。
「見えなかったから、今のラリーはやり直しで!」ということは認められていません。このルールには、試合を円滑に進めフェアプレーの精神を保つという重要な目的があるからです。
- 確信を持って「アウト」と言える場合のみ、アウトとコールする。
- 少しでも迷いがあれば「イン」としてプレーを続ける。
この正直で誠実なジャッジの姿勢がプレイヤー間の信頼関係を築き、ピックルボールをより楽しめるスポーツにしてくれます。
セルフジャッジと審判付き試合での判定の違い

普段の練習や親しい仲間とのゲームは「セルフジャッジ」で行うことがほとんどですが、大会などでは「審判付き」の試合になります。この2つの状況で、判定の進め方や最終決定権は大きく異なります。
【セルフジャッジ】プレイヤーの責任と合意形成が基本
セルフジャッジはプレイヤー自身が審判の役割を担います。先に解説したラインコールの基本原則に従い、各プレイヤーが責任を持って判定を行います。ここでの最も重要なポイントは、ルール知識とコミュニケーションです。
プレイヤーの責任
自分のコート側の判定に責任を持ちフェアなコールを心がけます。フットフォルトなども含め、自分たちの反則は正直に申告するスポーツマンシップが求められます。
合意形成
まずは相手に有利になるように判定を行うことが基本です。ただし、もし判定について相手と意見が食い違った場合は感情的にならず、話し合いで解決することを目指します。「今のはこう見えたのですが、どうでしたか?」など、相手の意見を尊重する姿勢が大切です。
セルフジャッジでは勝利至上主義になるのではなく、お互いが気持ちよくプレーするための協力と信頼関係が何よりも大切になります。
意見が割れた場合の解決方法とスポーツマンシップ
セルフジャッジで最も避けたいのが、判定を巡るトラブルです。もし相手チームと意見が割れてしまったらどうすればよいのでしょうか。公式ルール上の原則は「確信がなければ相手に有利な判定をする」ことです。
自分たちが「アウト」だと主張しても、相手が「イン」だと主張し平行線になったとします。この場合「アウト」だと確信を持って証明できない限りは、相手の主張を受け入れ「イン」とするのが最もスポーツマンシップに則った解決策です。ローカルな慣習で「やり直し(リプレイ)」を選択することもありますが、公式ルールでは推奨されていません。
何よりも大切なのは相手への敬意です。一つのポイントのために雰囲気を悪くするのではなく、譲り合いの精神で次のプレーに気持ちを切り替えましょう。
ピックルボールの審判制度の概要と役割

ピックルボールの競技性を高め、公平な試合運営を担保するために審判制度は不可欠な存在です。ここでは審判の具体的な役割について解説します。
試合を円滑に進める審判の主な役割
審判の仕事はラインコールやフォルトの判定だけではありません。試合全体を管理し、スムーズに進行させるための多岐にわたる責任を担っています。
- スコアのコール: ラリーが始まる前に現在のスコア、サーバー番号を正確にコールします。
- フォルトの判定: 上記で解説した各種フォルトを監視し、判定します。
- 試合進行の管理: タイムアウトの管理、試合間の時間などを正確に計測・指示します。
- ルールの適用: 試合中に発生した特殊な状況に対し、公式ルールブックに基づいて正しい裁定を下します。
審判のコールが絶対的な最終判断
公式大会など審判がいる試合では、スコアのコールやラインコール、フォルトの判定などすべての最終判断は審判に委ねられます。
たとえ自分では「アウト」だと思っても、審判が「イン」と判定すればその決定に従わなければなりません。プレイヤーが審判の判定を覆すことは原則としてできません。審判がいる試合ではプレイヤーはジャッジの負担から解放され、純粋にプレーに集中できるという大きなメリットがあります。
【公式戦】警告やテクニカルファウルなどの罰則
公式試合ではプレー上のミスである「フォルト」とは別に、スポーツマンシップに反する非紳士的行為に対してより重い罰則が科されることがあります。これは公正な試合環境を維持し、全プレイヤーへの敬意を保つために非常に重要な規定です。違反の内容に応じて審判は以下のような段階的な処置を取ることができます。
口頭での警告 (Verbal Warning)
比較的軽微な違反(例:意図的でない時間稼ぎなど)に対して、最初に行われる注意喚起です。
テクニカル警告 (Technical Warning)
口頭での警告に従わない場合や、より明確な非紳士的行為(例:相手を挑発する言動)に対して出されます。これは公式な警告として記録されます。
テクニカルファウル (Technical Foul)
危険な行為(例:パドルを投げる、叩きつける)や暴言など悪質な違反に対して科されます。テクニカルファウルが宣告されると、相手チームに1ポイントが与えられます。
試合の没収 (Forfeit)
審判の指示に繰り返し従わない、または極めて悪質な行為があった場合は試合そのものが没収され、違反したプレイヤー(チーム)は敗退となります。
まとめ
今回はピックルボールの試合におけるジャッジとルールについて、包括的に解説しました。
- ラインコールは「ボールが少しでもラインに触れたらイン」が基本
- 判定に迷ったら、相手に有利な「イン」とコールする誠実さが大切
- 様々な「フォルト」を理解することが上達の鍵
- セルフジャッジでは、責任あるコールとコミュニケーションが重要
- 審判の判定が最終決定となる
- 審判は試合全体の公平性と円滑な進行を支える重要な役割を担う
これらのルールとマナーを理解することは、技術を向上させるのと同じくらいピックルボールを楽しむために重要です。正しい知識とスポーツマンシップを身につけ、これからもピックルボールのプレーや観戦を存分に楽しんでください!
※本記事の内容はアメリカピックルボール協会のサイトの内容やルールを参考にして構成しています。